アルコール症に至るまで

アルコール依存症、アルコール依存症、アルコール中毒とは

アルコールに関連する病気のそれぞれの特徴

アルコール依存症、アルコール依存症、アルコール中毒の違い

アルコール依存症とはすでに心理的・身体的依存におちいっている段階、アルコール依存症とは心理的依存で身体的合併症をおこしているものをいいます。
以前は2つを区別せずに慢性アルコール依存症、俗に「アル中」とよんでいました。

戦前は、アル中や麻薬中毒の状態を総称して「薬物嗜癖」とよんでいました。「薬物嗜癖」とは、習慣性をきたしやすい麻薬などの薬物をくり返しもちいているうちに、

  1. だいに増量しないと効かなくなり(耐性獲得の段階)
  2. そのくすりを得るためには犯罪も辞さぬという強烈な欲求を生じ(心理的依存の段階)
  3. くすりを断つと激烈な禁断症状がでる(身体的依存の段階)

へと、段階的にすすんでいく病気であると考えられていました。そして、ヘロインのような麻薬だけが、心理的・身体的依存をおこすとされていました。

薬品名 心理的
依存
身体的
依存
耐性
獲得
モルフィネ型 モルフィネ、ヘロイン、生アヘン、合成麻薬、コカイン 4 4 4
バルビタール型 コカイン、クラック 3
大麻型 マリファナ、カンナビス、ハッシッシュ 2
アンフェタミン型 覚醒剤(ヒロポン)、ぜんそく剤、やせ薬 3 2
カート型 東アフリカ産の植物で覚醒剤類似作用をもつ 2 1?
幻覚剤型 LSD、STP、シンナー、サイロシピン、大麻 2 +?

しかし、終戦直後の覚せい剤の流行にはじまって、その後、睡眠剤から精神安定剤、幻覚剤などさまざまな薬物が嗜癖の対象になってきたのです。このなかには、身体的依存をおこさない習慣性の薬物もふくまれています。
しかも、麻薬のなかにもコカインのように禁断症状のないものがありますし、反対に嗜癖品であるアルコールが麻薬にも劣らぬ激烈な禁断症状をおこすなどの矛盾が明らかになってきました。

たがって、現在ではこれらの嗜癖性薬物や習慣性薬物のすべてをふくむ広い概念として「薬物依存」という用語がもちいられ、禁断症状は「離脱症候群」もしくは「退薬症候群」とよばれるようになっています。「禁断症状」といったほうがわかりやすいかもしれません。

依存症の前段階

依存症になる前の段階のサイン

健康飲酒からアルコール依存症になるとき、その前段階のサイン

アルコールを飲みつづけていると、飲む量のふえる時期がやってきます。「手が上がった」などと喜んでいる人がいますが、これが依存症への第一歩、「耐性獲得」の段階ぺ睡眠剤や精神安定剤にくらべて、なのです。もっとも、アルコールはこの耐性獲得のもっともおこりにくい薬剤です。アルコールが優秀な睡眠剤であるといったのは、この意味です。

しかし、夕方になってネオンがつくとそわそわし、帰宅の途中で飲み屋に立ちよらねば気持ちがおちつかないようになれば、立派な「心理的依存症」の段階でしょう。

こうして、夜の酒をうまく飲むために昼食をそばだけにして腹を空かせておくなど、万事がお酒中心にまわりはじめ、そうした生活を十数年もつづけていると、ついにはからだがアルコール分なしには働かない「身体的依存」の段階へと突入します。
身体依存をおこすまでの期間は、飲みかたや個人差でちがいますが、毎日5合以上の大量のアルコールを飲みつづけた場合、五年から10年で禁断症状が怒るようになります。

このような大酒家が、虫垂炎などにかかって外科病棟に入院した場合、その晩から一睡もできず、3日めの夜からは恐ろしい幻覚が襲う「振戦せんもう」という代表的な禁断症状がおこってきます。これは、いままでアルコールで飽和されていた大脳におこる激烈な失調症なのです。

アルコール依存症とは、じつのところ「脳のアルコール依存症」ということになるのですが、飲酒によって、大脳だけでなく肝臓やすい臓、心臓など多くの臓器にも障害が怒ってきます。アルコールはこのように多くの内臓をまきこむ病気をつくるというのが、「アルコール依存症」の概念なのです。
つまり、アルコール依存症が「脳のアルコール依存症」だとすれば、アルコール依存症とはアルコール関連性成人病、つまり「からだのアルコール依存症」と考えてよいでしょう。

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