ふつうのペースで飲んでいれば、アルコールは飲むかたわらから体内で分解・排泄されていきます。したがって、血液中の濃度が危険な第五期まで達することはありません。
しかし、「イッキ飲み」などで焼酎やウイスキーなどアルコール濃度の高いお酒を急速に飲んだ場合は、血液中の濃度が危険ラインまで高まり、呼吸麻痺で死亡するケースもおきます。注意しなければなりません。
消防庁のまとめによると、当時、全国で9つの政令指定都市において急性アルコール中毒で救急車のお世話になった人は約2万人であり、圧倒的に若者が多いということです。
当然に死亡例もこのなかからでます。しかし、大学の新人歓迎コンパなどの死亡例の記事をみると、第五期の呼吸麻痺にでいすいよる麻酔死をおこしたものよりも、じつさいには第四期の泥酔状態にありながら、介護者かいないために吐いたものをのどにつまらせて窒息死したり、池にはまって事故死する場合などが多いようです。
酒がスピリットというほど発揚効果をもつのは、アルコールによって覚醒物質である覚醒アミンが一時的に脳内に放出されるためでもあります。
しかし、その反動として、翌朝には脳内興奮物質の不足によって、宿酔の朝のめいるような虚無感がおこることになります。
飲兵衛には避けて通ることの出来ない「アル中」についての中で「ほんの少し酔ったあとの落とし穴」はとてもよく理解できます。