2歳から10歳くらいにみられる病気で、尿に独特のにおいがある。6歳以下の比較的神経質な子どもに多い。
症状
ぐったりとして元気がないと思っているうちに、突然嘔吐する。1日に何度も吐くため、げっそりして、しまいには吐くものがなくなり、黄色い胆汁や、血液の混じったものを吐くこともある。
また、食欲不振、顔面蒼白、だるさ、頭痛をともなうこともあり、感染による場合には発熱がある。脱水が進むと、ウトウトする、けいれんを起こす、脈拍が弱くなる、血圧が低下するなどの症状があらわれて重症化する。
原因
風邪、疲労、精神的緊張などが誘因となって自律神経のバランスがくずれ、ケトン体(アセトンなど)という物質が血液中に増えて起こると考えられている。
治療
安静と精神的緊張をやわらげることが大切。鎮静剤や制吐剤の注射や、脱水症状に対する輸液などが行われる。軽症では少量の冷水を与える。
ひどい場合でも嘔吐はたいてい2~3日で止まり、しだいに回復していく。それでも吐く場合には、輸液が行われる。輸液した場合は、吐きけが止まって数時間後、水分から与えはじめる。
生活の注意
元気がなくなり、吐きけをもよおして、嘔吐が始まりそうなとき、あるいは嘔吐の初期には、安静にさせて十分、睡眠をとらせる。
安静を保ちながら、吐きけがあるうちは絶食し、吐きけがおさまったら、水分を少しずつとらせる。流動食で消化のよいものから始め、3~4日で、徐々にふつうの食事に戻す。
予防
心身の過労を避け、不安を感じさせないようにする必要がある。また過保護・過干渉は極力避けて、規則正しい生活、心身の鍛練なども心がける。
年に何回も繰り返すので、どんな場合に起きやすいか、前兆を知っておくことも大切である。