水痘帯帯状疱疹ウイルス(VZV)による感染症。接触や飛沫感染によって伝染する。強い伝染力をもつため、保育園などの集団生活で容易にうつってしまう。
症状
冬から春先にやや多く、潜伏期間は二2~3週間である。発病すると発疹が胸、腹部から全身に広がり、顔、手足、口腔内や外陰部、まぶたの真にもみられる。
発病は小さな紅斑で始まり、やがてその一部が盛り上がって丘疹となり、さらに水疱となる。水梅はやがて破れてかさぶたになる。その間はかゆみが激しいため、かきむしってしまうと、化膿してあとが残ることがある。
発疹のピーク時には、紅斑、丘疹、水疱、かさぶたなどが混在するのもこの病気の特徴である。
はしかと同様、一度かかれば終生免疫を得るが、ウィルスが脊髄の神経節に潜むと、年長児や成人になって免疫が低下したり、再感染したときに、帯状砲疹として再びあらわれる。
治療
アシクロビルが有効で、発疹が化膿した場合には抗生物質が用いられる。発疹を爪でひっかくと化膿するので、爪を短く切り、清潔にしておく必要がある。
また、水痘ワクチンは90% 以上の有効性がある。小児がんや白血病、ネフローゼなどで免疫抑制剤を使用しているために、免疫が低下している子どもの場合には、重症化して死亡する例がある。また新生児や栄養状態の悪い子ども、成人は重症になりやすいので気をつけたい。