思春期には、男性ホルモンの影響で毛穴の脂腺が刺激されて、脂腺が大きくなると同時に毛穴が脂肪や角質でふさがれる。この毛穴をふさぐ脂肪のかたまりに、細菌による炎症が起きるのがにきびである。したがって思春期の生理的現象であり、病気ではない。
症状
赤く小さなポッボツがあらわれ、ときに膿をもつことがある。ふつう20歳ごろに自然に治るが、なかには青年期に一度治ったものが、中年以降に再発することがある。
しかし、これはにきびとは異なり、化粧品などが原因で生じるものである。そのほか、にきびと似た発疹があらわれるケースとしては、副腎皮質ホルモン剤や抗生物質などの副作用としてあらわれる場合があり、化粧品などと同様、毛穴をふさぐ脂肪のかたまりがない点でにきびと区別できる。
治療
にきびのあとを残さないように治療することが大切である。そのためには石けんでこまめに洗顔し、清潔を保つようにする必要がある。
また食生活では、チョコレートやピーナッツなど脂肪分や糖分の多いもの、コーヒーなどのように刺激の強いものは、できるだけ避けるようにする。便秘を予防するために、新鮮な野菜類を食べることも大切である。日常生活では十分に睡眠をとり、過労を避けるなど、規則的な生活を送るようにする。