1分間に乳児で70以下、幼児では50以下というくらい脈が遅くなる病気である。息づかいが悪くなる、元気がない、肝臓がはれる、むくむ、失神発作を起こすなどの症状があれば、すぐに治療しなければならない。また心電図によりⅠ度・Ⅱ度を決定し、その程度に応じて運動制限が行われる。
顔色が悪い
発作性頻拍症
発作が生じると脈が数えきれないほど速く( 1分間に150~300)打つもの。繰り返す傾向があり、発作が1~2日続くと乳児では心不全を起こす。
症状
風邪に似た症状を伴い、元気がなくなり、顔色は蒼白になる。呼吸が荒く、嘔吐もみられる。幼児や学童では腹痛や動悸、吐きけを訴えしゃがみこんでしまう。
治療
発作時には、鼻やロを閉じてめたまま強くいきませたり、息を止めたまま顔を冷水につけたりすると、発作がおさまることがある。
WPW症候群で頻拍発作の既往のない場合は運動してもよいが、頻拍発作を繰り返すものや運動負荷で頻拍が誘発されるものは運動制限が必要となる。
上室性頻拍症は比較的短時間で発作が消えて自覚症状がなく、運動で誘発されない場合は運動してもよい。運動で誘発されるものは運動制限が必要で、予防薬を内服することがある。
不整脈
脈が極端に速いか遅い、または正しく打たず間隔が乱れているものを不整脈という。ただし子どもは、大人と比べて息を吸うとき脈が速くなり、吐くときに遅くなる傾向がある。これは呼吸性(または洞性)不整脈といい、病気ではないので心配ない。しかし、心室性頻柏、完全房室ブロック、遺伝性QT延長症候群、左脚ブロック、洞不完全症候群、心房細勤、心房細動は危険な不整脈なので、早期治療が必要。
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