子供

手足口病

症状

口のなかに小さな潰瘍が多くすいでき、手のひらや足の裏にも長細い水疱ができる。水疱の皮は厚く、簡単に破れることはない。足やおしりにも水疱ができることがある。

症状

水疱瘡と違って、全身や有髪部位には発疹はあらわれない。熱が出ることもあるが3日くらいでおさまる。口内炎は5~7日、手足の発疹も5~7日で治る。

治療

特別な治療はいらないが、口内炎の治療は行うことがある。口のなかの痛みが激しい場合や神経質な子どもの場合は、食べ物や水分の摂取がむずかしくなる。
熱いもの、刺激物、濃い味付けは避け、流動食、プリンなどのやわらかいものを好みに応じて食べさせるとよい。水分の補給も大切である。ときに脳症を伴うこともある。

小児肘内障

赤ちゃんの手を上に引っばったとき、転んで手を下敷きにしたときなどに痛がって泣きだし、手を上げることもできなくなることがある。腱の位置のずれが原因で、これを肘内障という。

症状

痛がるが、ひじのあたりははれも熱もない。放置すると治りにくく、また治ったあとも痛みが2~3三日残るので早く処置をするとよい。

家庭での処置

処置は家庭でもできる。まずひじのあたりをさわってみる。骨折ならものすごく痛がるが、それほどでもなければ、ひじを曲げる運動でもとに戻してやる。

方法は、ダラリと下がった子どもの手首を握り、手首が肩に近づくまで十分にひじを折り曲げる。それだけで軽くポキンと音がして治ってしまう。治らなければ、手首を時計の針の進行方向にねじるようにする。もとに戻れば痛みはなくなる。ただし、しろうと療法は腕をいためることがあるので医師にみせる。

ペルテス病

3歳から12歳ころの男児によくみられる病気で、大腿骨頭に栄養を運んでいる血管の血流が悪くなり、成長中の骨頭部が一時的に腐って起こる。
しかし、一度腐っても、まわりから栄養血管が入り込み、2~3年のうちに元どおりになる。原因は不明である。

症状

とくに思いあたる原因がないのに、だんだんとひこうの程度がひどくなったり、股関節や膝関節の痛みを訴えたりする。また、股を外に開くか内側にねじるかしても、軽い痛みを感じる。ほとんどが片側だが、まれに両側にみられることもある。症状が進むと、悪いほうの足が細く、短くなる。

診断

股関節のX線写真をとると、成長している骨頭が平たくつぶれたようになっているのがわかる。そのつぶれ方や年齢などを考慮して治療方針を決める。そのまま観察を続けるだけでいいものから、股関節への体重の負担を軽減する装置を使ったほうがいいもの、手術をしたほうがいいものまである。

もっとも、時期がくれば必ず治る病気なので、無理に手術をしないでゆっくり治療するのが理想的である。ただし、何の治療もせずにいると、足が短くなって披行したり、大人になって変形性股関節症になる恐れもある。