2016年 の投稿一覧

過換気症候群

呼吸器、循環器、脳神経系などにとくに異常がないのに、発作的に呼吸数が増加し、呼吸困難、めまい、手足のしびれ、けいれんなどの症状が起こる。

原因は過呼吸による血液中の二酸化炭素不足(酸素過剰)で、ちょうど酸素ボンベの酸素を吸いすぎて息苦しくなるのに似ている。呼吸を止めたり、ビニール袋を口に当てて何度か呼吸して、酸素の補給を減らすと落ち着く。思春期ころからの女子に多く、不安や緊張などが影響しているといわれる。

テタニー(低カルシウム血症)

血清カルシウムの低下によって起こる病気で、新生児テタニー、ビタミンD欠乏症や副甲状腺機能低下によるテタニー、腎障害・過呼吸・嘔吐などによる血中の酸とアルカリのバランス障害が原因となっているテタニーなどがある。

症状の原因

意識障害を伴わない上肢中心のけいれんで、「助産婦の手位」と呼ばれる特有の手の格好をするのが特徴である。新生児がかかる新生児テタニーは、発病時期により、出生直後のテタニーと、古典的新生児テタニーとの2つに分けられる。
新生児、とくに未熟児は出生後に血清カルシウムが一時的に低下することが多く、それに伴ってテタニー症状を起こす場合があり、これを出生直後のテタニーという。おもに生後数分から36時間に起こる。糖尿病の母親から生まれる子に多いが、帝王切開で生まれた子どもや未熟児にも起こりやすい。古典的新生児テタニーは、母乳栄養児にはなく、人工栄養児に限ってみられるもので、生後第1週の終わりから2~3週ごろに発病する。

テタニーの治療にはカルシウムの静脈注射が行われる。

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破傷風

症状

はじめは頭痛、首がまわらない、口が開かないなどの症状で始まるが、しだいに起立・歩行が困難になり、さらに全身の強いけいれん、筋強直、などの症状があらわれる。外からの光や皮膚刺激などで、けいれんが誘発されることもある。

原因

傷口から破傷風菌が入り、菌の出す毒素によって神経がおかされ、呼吸筋やからだの筋肉が強直を起こす。菌は、不潔で深い傷のなかで増えやすいため、はだしで針やトゲ、古クギを刺したときなどに起こりやすい。
ふつう感染後4~10日で発症し、潜伏期間が短いほど生命を失う危険性が高い。
新生児ではへその緒から菌が入り込むことがあり、以前は死亡率が高かったが、施設分娩と消毒方法の進歩で、今ではみられなくなった。
治療は、破傷風ヒト免疫グロブリンの注射や輸液、抗けいれん剤などを用いるが、子どもの場合、破傷風トキソイドの予防接種をしていればほとんど感染の心配はなく、現在は少ない。