2017年 9月 の投稿一覧

地図状舌

皮膚や粘膜の過敏な反応で、かぜなどに合併して乳幼児に起こりやすく、成長するとほとんどの場合は出な〈なる。

症状

舌の表面に白くふち取りされた赤い平らな斑点ができ、地図のようにかる。それが数時間か数日の間に移動したり、形が変化したり消失するが、痛みや苦しみはない。

原因

アレルギー性と考えられている。同じ家系に数代にわたってみられることもあるため、体質的なもののようである。口のなかを清潔に保っておくだけで、数週間で自然に治る。特別な治療はいらない。

単純性ヘルペス

ヘルペスウイルスⅠ型が原因で起こり、1~5歳で初めて感染することが最も多い。

症状

小さな水疱が口のなかや唇、鼻の入り口などにいくつもでき、急速に破れて、びらん、潰瘍となり、白い偽膜をつくる。ときには扁桃、咽頭にも及ぶが、1~2週間でだいたい治る。
高熱、全身倦怠、よだれ、口内痛、咽頭痛があり、そのために食事がとれなくなることもある。

治療

乳幼児は重症化しやすいので早めに皮膚科へ。口にでき、痛みで十分な食事ができないときは、冷たい流動食、半流動食を与える。
重症の場合は疼痛のため、飲食ができず、脱水症状が強くなり、入院が必要となることもある。アシクロピルが有効である。

乾癬、帯状疱疹などの皮膚病に負けない免疫力を

マイコプラズマ肺炎

幼児や学童、若い人に起こる非細菌性肺炎のなかで比較的、多くみられる。ほぼ4年周期で流行する。

症状

せきと発熱が主症状で、はじめは乾いたせきだが、しだいに湿った痰のからんだせきに変わっていく。38~39度の発熱が続き、食欲がなくなることもあるが、全身状態は比較的よく、軽症ですむことが多い。

原因と治療

細菌より小さく、ウィルスより大きいマイコプラズマという微生物によって起こる。潜伏期間は約2週間。痰、せきの対症療法としてマクロライド系の、症状が強いときは一時的にニューキノロン系やテトラサイクリン系などの抗生物質を用いる。胸膜炎を伴うことが多いが、細菌性肺炎と違い、重症化することはない。

ときどき、胸膜腔に港出液がたまることがあるが、肺炎が治れば胸膜炎も治るので、胸膜腔穿刺は行わない。入院せずに治療する場合が多く、2週間くらいで完治。X線撮影でも肺炎の影は写らなくなる。医師の治療を受け、完全に治すことが大切である。