複雑な「非内因性うつ」が増えている

無気力な若者たちに多い将来展望喪失型には、うつ病も含まれています。うつ病には、大別して「内因性うつ病」と「非内因性うつ病」の2 つがあります。

「内因性うつ」という従来型のうつ病は、脳のエネルギーがダウンして意欲が低下した状態です。クルマでいうならガソリンが不足しているだけのことです。そのため内因性うつは、かつての結核と同じように一定期間療養すれば、別に薬を飲まなくても治ります。食べて寝てゴロゴロしていれば、脳のエネルギーが補給されるからです。

ここでいうエネルギーとは、糖質や脂質といったいわゆるエネルギー物質ではなく、「セロトニン」や「ドーパミン」といった脳内の神経伝達物質のことです。

加えて現代にはセロトニンを増やす「SSRI」などのうつ病の薬があります。これを1〜2 カ月摂取して一気に神経伝達物質を増やせばより早く治ってしまいます。

セロトニン濃度を高めるSSRI – うつ病

ですから、内因性うつを発症してしまったら病気療養が必要であるという診断書を医師からもらって会社の人事部に提出。

薬を飲みながら2ヶ月はどゴロゴロして、好きな映画でも観て休んでいればス〜ツと気分が楽になり、元気に職場復帰することができます。

一方、やっかいなのが「非内因性うつ」です。「現代型うつ」「実存うつ」などとも呼ばれています。このタイプのうつは、ギャンブル依存症以上に生きる意味を見失い、自分の欲望の充足法がわからなくなっていることが特徴です。

よく見受けられるのは、まわりに流されたり親にいわれたりして有名大学を出て大企業に勤めているというタイプの人。こういう人は、ちょっと壁にぶつかると「なにか違う… 。自分の生きる意味は他にあるのではないか」などと考えたりして、「自分探し」という恐ろしいワナにはまります。それが非内因性うつを発症するきっかけ
となるのです。

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