寝ても覚めても頭を巡る借金には解決方法がある

ギャンブル依存症には、影のようにつねに借金がつきまといます。借金は連帯保証人になっていない限り、借金の返済が両親や配偶者に請求されることはありません。

サラ金規制法(貸金業法) で守られていますから、夫の借金のとり立てが自宅にやってきたとしても「亭主の博打の借金を、なぜ私が払わなきゃいけないの。亭主からとってちょうだい。給料を入れてくれなくて家計が苦しいんだから、なんなら過払い利息を私にちょうだい」などと妻はごねればいいのです。

ただし、博打打ちと一緒に暮らしている以上、自分の実印や持ち家の権利証(登記済証) はきちんと管理・保管しないといけません。実印や権利証の類いは念のために実家の親に預けておくはうが安全でしょう。

これは本人に余計な葛藤を与えないための家族としての配慮です。「信用する」か否かの問題ではありません。実印は普段はあまり使わないものですから、いったん役所で登録抹消する手もあります。こうしておけば借金問題に巻き込まれる危険性はかなりと減ります。

借金が本人の返済能力を超えたら「ごめんなさい」と裁判官に申し出れば、返済額の減額をしてもらえます。資産を隠したり、年収を低くどまかしたりして、返済額を減免してもらうのは違法ですが、「うちには小さな子どもと年寄りが同居しているので、月々これくらいの生活費がいります。

また、回復のための欲望充足法のため月1万円ほどは趣味のお金もいります。だから、差し引き借金の返済に充てられるのは、月2万円までです」などと包み隠さず正直に申告すれば、ギリギリ払える額まで返済額が減免してもらえるケースが大半です。

自己破産されたら困りますから、貸し手側としても月々決まった額を返してくれるなら多少の減額は黙ってのむはかないのです。

お金を貸した側は「借りたものを返さないのは人間のクズだ。生きる資格はない! 」などと罵倒するかもしれません。貸し手サイドの心情としては当然でしょう。でも、現代の資本主義には「借りた金は絶対返せ。借りた金を返さないのは人間のクズだ」といい切れるルールはないはずです。その証拠に日本ではバブル経済の崩壊後、大銀行は返せなくなった不良債権を「ごめんなさい」と頭を下げて全部国民に肩代わりしでもらっています。

「借りた金を返さないのはクズ。資本主義の風上にも置けないから即刻退場せよ」というなら、日本の大手銀行の大半はバブル経済崩壊と同時に消滅していないとおかしいのです。「返せない状況に陥ったら、返せる範囲で返してもらって構いませんよ」という形で維持されているのが、資本主義システム。

ギャンブルが御法度のイスラム国家や社会主義国ではそうはいかないでしょうが、少なくとも現代の日本では借金を返せないことと存在価値とはなんの関係もありません。返せる人だけが正直に返せばよいのです。借金を苦に命を捨てるのはやめてください。

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