子供には財産を残さない理由 を説明したいと想います。どうして子供に財産を残さない方がいいのでしょうか。親が「もうお手上げ」というメッセージを明確に伝えれば、子どもにはなんらかの葛藤が生じるでしょう。「オレはなんのためにネットとゲームばかりしているんだろう?本当はなにをしたいんだろう? 」と否が応でも考えると思います。
そこからすべてがはじまるのです。親が3食昼寝つきの環境を与えていたら永遠になにも変わることはありません。「この子にお金を残して死んだら、なにをするかわからない」と心配になったとしたら、貯金をすべて使い切るか、遺言書をつくって慈善事業へ全額寄付してから死んでください。
子供には財産を残さない理由
親は「自分たちがいなくなったら、まともに働いた経験がなく生活力がない子どもは無一文でどうなるのだろう」と不安になるでしょうが、子どもが困り果てて周囲に「ごめんなさい、なんとかしてください」と本気で頼めば、生活保護で最低限の生活は保障されるのが、よくも悪くもいまの日本社会ですから心配はいりません。
国内でテロや内戟が続いて生存が脅かされている国では、ネットにもゲームにも依存している場合ではありません。そういう意味ではネットやゲームへの依存は、国が平和で余裕があるから起きる障害だといえます。しかし、それを「平和ボケ」「贅沢病」と非難するのは間違いです。
依存症がない国は、裏を返すと国民に自由がない独裁主義国家ですから、自由を保障する民主主義を標模する国では依存症が生じるのは当たり前。そのために生活保護を使うのは、民主主義社会が払うべき最低限のコストなのです。
親が子供に財産を残さないメリット
- 家族関係のトラブルを防ぐ
相続に伴う財産分与は、兄弟姉妹間の争いの原因になりがちです。財産が残らないことで、遺産分割に関する対立が起こる可能性が低くなり、家族間の関係が良好に保たれることが期待できます。 - 子どもの自立を促す
財産がない場合、子どもたちは早い段階で自分で働いて収入を得る努力をし、独立心や責任感を養うことができるため、経済的な自立が促されます。 - 生前の資産の有効活用
財産を残さない場合、親が自分の資産を生きているうちに使い切ることができます。たとえば、趣味や旅行、医療費、快適な生活に資金を充てることができ、人生を豊かに過ごせるでしょう。 - 相続税の負担軽減
財産が少ないと相続税の負担も軽減されるため、子どもたちが税金の心配をする必要がありません。相続税対策を考える必要がなくなる点もメリットといえます。 - 将来的なトラブルや管理の手間を省く
財産が残っていると、相続人は遺産の手続きや管理、処分の手間がかかりますが、財産がなければそのような煩雑な手続きが必要ありません。
これらの理由から、親が財産を残さないという選択にもメリットがあると考えられます。