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克服のための3ステップ

欲望充足では、ギャンブル依存は次にような仕組みで発生すると考えます。多ものギャンブル依存症の渇望感は金銭欲からはじまり、経過とともに名誉欲や硯蟄へ逃避欲が加わるパターンが、一般的です。

この変遷を自覚しないまま、「金銭欲だけのためにギャンブルをしている」と誤認し続けると真の欲望を見失ってしまいます。その結果、ギャンブルに対する中・長期的な展望と戦略が放棄されて、超短期的なその場限りの展望と戟略によって目先のギャンブルに走るようになります。

これは、欲望が複数化したことによる「ギャンブリング戦略」の喪失と捉えられます。2つ以上の目的を持つことをギャンブル依存症と定義したのは、欲望充足法によるものです。「ギャンブルに対するコントロール障害が起こったのは、ギャンブル能力そのものが低下したわけではない。現時点の欲望を叶えるのにギャンブルは最適な方法でなくなったにもかかわらず、ギャンブルを継続していることが問題なのだ」と理解すべきなのです。

欲望充足法による介入には、次の3つのステップがあります。

ステップ1「金銭欲が真の欲望ではないことの確認」
もし金銭欲だけがギャンブルをする理由ならば、勝負勘と確率理論を駆使しながら「コントロール・ギャンブリング」を維持できたはずです。金銭欲を第1に生きている人は金を失うことに対して強い恐怖と嫌悪感を抱いています。
したがって冷静に損得勘定を追求しますから、損失したお金をただちにとり戻そうとして損出がかさむ「深追い」などしないはずです。
勝負の流れに関係なく、借金を重ねてまでお金をつぎ込むこともないでしょう。それができないのは、純粋な金銭欲だけでギャンブルをしていない証拠。一貫した戦略のないギヤンプリングに変質しているのです。
このように「お金を増やすためにギャンブルをしている」という理屈に揺さぶりをかけ、抑圧されて表面に出てこない欲望を自覚することを促します。
ステップ2「真の欲望を見つける」
金銭欲が主たる欲望でないと確認したら、次の段階では隠れた真の欲望を見つけ出します。ギャンブル依存症では多くの場合、「勝ったときの喜びを再度味わいたい」という名誉欲、あるいは「ギャンブルにひたすら没頭してなにも考えない思考停止状態になりたい」という現実逃避欲が潜んでいます。
名誉欲には、達成感や他者からの賞賛、または予想が的中した、未来を支配したという「誇大感をともなう支配欲」も含まれています。
現実逃避欲には、非現実的な世界への没頭、あるいは自分と他者の間の境界が不明瞭になる「自我の希薄化」があります。自我の希薄化は、一定期間の記憶を再生できない「健忘」、自分が自分でないように感じてしまう「離人症状」などを引き起こすこともあります。
これは広い意味での「睡眠欲」です。この2つの欲望が大きくなりすぎて、睡眠欲以外の生理的欲求である食欲や性欲などが抑えられているケースも多く見受けられます。
ステップ3「真の欲望を満たす適切な方法を探す」
ステップ2で見つけ出した真の欲望に対して、ギャンブル以外の方法で満たす適切な方法を探しています。たとえば、名誉欲に対しては趣味・娯楽などで自己表現の方法を探します。どんなニッチな分野でも、他人の賞賛が得られるものを見つけるのがポイントです。
現実逃避欲に対しては、入浴剤やアロマテラピーなどを活用した快眠、瞑想、ヨガなどがあります。
歌うのが好きなら、ひとりカラオケで陶酔するのも悪くないでしょう。その際はまわりの期待や世間体などに惑わされることなく、自分に合った方法を探して充足させることに主眼を置きます。
もちろんゲームを利用することも可能です。しかし、ゲームソフトの単独利用に比べてネットゲームや課金加算型ゲームは他者のペースに巻き込まれるため、現実逃避欲の充足が不十分になりやすいので注意が必要です。
それと同時に抑えられている食欲や性欲などの生理的欲求を適度に活性化して満たすことも重要です。食欲については、ラーメンやカレーといった好きな食べ物にテーマを絞って食べ歩いたり、レシピを工夫しながら自炊したりする方法があります。性欲についてはパートナーとの充実した交流で満たすのが基本です。
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