甲状腺機能亢進症

甲状腺は下垂体の甲状腺ホルモンの支配を受けて甲状腺ホルモンを分泌するもので、たんばく質の代謝や骨の成長の調節にかかわりがある。
このホルモンが過剰に分泌されるものを甲状腺機能亢進症といい、自己免疫疾患のひとつである。10歳以上の女子、とくに思春期以降に多くみられる病気で、ほとんどの場合、甲状腺のはれを伴ってあらわれる。

症状

疲れやすい、落ち着きがない、食欲は増進しているのに、やせてきた、イライラして性格が変わった、学業成績が落ちてきた、脈が速い、皮膚が汗ばむ、などの症状と、成人ほどではないが甲状腺のはれや眼球突出などがみられる。

また、思春期ごろに、このような症状を伴わないで、甲状腺が大きくはれることがある。これは思春期単純性甲状腺腫と呼ばれ、成長に伴って相対的に甲状腺ホルモンの量が不足し、甲状腺が代謝的に肥大する病気。甲状腺の機能に異常はなく、成長するにつれて自然に治ってしまう。

治療

抗甲状腺剤を2年ほど継続的に服用すればほとんど治るが、甲状腺のはれや眼球突出は消えにくい。甲状腺のはれが大きい場合、また、6ヶ月以内に症状が安定しない場合はほかの治療法となるが、甲状腺機能低下症を残すことがある。

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