手足の関節・筋肉が痛い

腕神経叢まひ

症状

まひを起こした場所によってけい異なり、上位型では第五および第六頸椎の脊髄神経根に、下位型では第八頸椎と第一頸椎脊髄神経根に、全型では第五から第八頸椎の脊髄神経根と第一胸椎の脊髄神経根に、それぞれまひがあらわれる。
また外傷性の腕神経叢まひでは、外傷の程度が強い場合に神経が根もとから引き抜かれてしまうこともあり、きわめて重いまひがあらわれる。

原因

腕に延びる神経が、首と鎖骨の間に集まってできた神経の束を腕神経叢という。腕神経叢まひは、この神経が強く引っばられたことが原因で起こる病気で、出産などによって起こる分娩まひと、オートバイで転倒したときなどに起こる外傷性まひに分けられる。どちらのタイプも、まひの分布状態によって、上位型と下位型、および両者をあわせた全型に細分される。

治療

まひの程度が軽い場合には、薬物療法や電気療法などが行われる。そして、もしも神経が途中で切れてしまっていたら、神経移植を行う。
一方、神経が根もとから引き抜かれてしまっている場合には、その神経を元どおりにすることは不可能で、肩関節固定術や肋間神経の移行術、神経筋移植術などが行われる。

月状骨軟化症

症状と診断

手首の関節痛があらわれるとともに、手首が自由に動かなくなる。診断ではⅩ線撮影が行われ、つぶれた月状骨の影がはっきりとあらわれる。

原因

手首にある月状骨が、細菌に感染したわけでもないのに壊死を起こす病気である。手首を酷使する職業の人に多くみられる。

治療

現在のところ決定的な治療法は見つかっていないが、そのままでも日常生活で不便を感じることはあまりないので、とくに手術を必要とするケースは少ない。仕事上、どうしても手首を使うことが多い場合には、医師に相談することが望ましい。

化膿性膝関節炎

症状と原因

ひざの関節に細菌が感染して化膿が起きる病気である。感染の原因としてはひざから水を抜くための関節穿刺や、膝関節周囲の骨髄炎が考えられる。
それ以外の場所に起きた細菌感染が原因となるケースは、乳児期を除くと非常に少ない。症状としては膝関節のはれがみられ、関節の動きが悪くなる。また関節液にはうみが混ざる。

治療

抗生物質が用いられるとともに、うみを十分に出すために関節を切開する。なお、このような治療を行っても症状が軽くならず、関節が動きにくくなったり、ときには完全に動かなくなったりするケースもある。