咳が出る

マイコプラズマ肺炎

幼児や学童、若い人に起こる非細菌性肺炎のなかで比較的、多くみられる。ほぼ4年周期で流行する。

症状

せきと発熱が主症状で、はじめは乾いたせきだが、しだいに湿った痰のからんだせきに変わっていく。38~39度の発熱が続き、食欲がなくなることもあるが、全身状態は比較的よく、軽症ですむことが多い。

原因と治療

細菌より小さく、ウィルスより大きいマイコプラズマという微生物によって起こる。潜伏期間は約2週間。痰、せきの対症療法としてマクロライド系の、症状が強いときは一時的にニューキノロン系やテトラサイクリン系などの抗生物質を用いる。胸膜炎を伴うことが多いが、細菌性肺炎と違い、重症化することはない。

ときどき、胸膜腔に港出液がたまることがあるが、肺炎が治れば胸膜炎も治るので、胸膜腔穿刺は行わない。入院せずに治療する場合が多く、2週間くらいで完治。X線撮影でも肺炎の影は写らなくなる。医師の治療を受け、完全に治すことが大切である。

百日ぜき

症状

微熱や鼻みずなどの症状で始まる。しだいにせきがひどくなり、1~2週間で発作的なせきをしだす。せき込んだあと、ヒューという笛のような音をたてて息を吸い込むのが特徴。
2~3週間後、せきは徐々に減少して回復する。

治療

抗生物質を用いる。病状が進行すると効力が落ちるので早期受診が必要。予防接種(DPT)の実施により、現在では発病は減っている。

急性気管支炎

咽頭や喉頭の炎症が気管支まで及んだものをいう。

症状と原因

はじめは鼻かぜのような症状とともに発熱。コンコンと乾いたせきが出るが、しだいに湿ったせきに変わる。せきのたびに胸が痛むこともある。

やがてたんを伴い、ゼーゼーと喘鳴が開かれることもある。通常、気管支の症状が4~6日続き、熱が下がっても1週間、せきとたんが続く。ウイルスによる感染が多く、マイコプラズマや細菌も原因となる。

治療

去たん剤や気管支拡張剤、せき止め、抗生物質などが用いられる。