食欲がない・やせる

紫斑病

血を止める働きをする血小板が減少するため、皮膚や皮下組織に赤または赤紫の出血斑があらわれる病気である。これには原因不明の特発性血小板減少性紫斑病と、ほかの病気が原因で起こる続発性血小板減少性紫斑病がある。

症状

皮下出血のほかに鼻出血、歯肉出血、重症化すると血尿や消化管出血、頭蓋内出血がみられることがある。

原因

特発性は、免疫異常によって血小板が破壊される自己免疫疾患と考えられている。一方、続発性の場合は白血病や再生不良性貧血、全身性エリテマトーデスなどの病気が原因で血小板が減少する。
なお、特発性のうち小児に多い急性型では、しばしば発病2~3週間前にウィルスによる先行感染がみられる。

治療

特発性の場合は、症状に応じて副腎皮質ホルモン剤や免疫抑制剤が用いられる。原因となる病気がある場合には、その治療が優先される。

神経性食欲不振症(拒食症)

思春期前後の女性に多く、拒食症ともいう。精神的な原因で食欲を失ったり、肥満を異常に恐れて極端なダイエット(節食と断食)を繰り返す。

症状

極端なやせ(標準体重より20%以上やせている)のほか、無月経、便秘、間食などが特徴。

治療

心療内科医、内科医により行う。正常体重、普通人の食行動になるまで長期間かかる。早めに医師の診察を受けることが、治療期間を短縮させるコツである。

アルコール性肝障害

長期間、大量の飲酒によって肝臓に障害が生じるのがアルコール性脂肪肝、アルコール性肝炎、アルコール性肝硬変といったアルコール性肝障害である。

症状と治療

アルコール性脂肪は、肝臓に脂肪がたまり、肝臓が肋骨の下に大きくはれてくる。肝臓を押したときに痛みを感じたり、だるさを感じるようになる。
治療法としては入院して安静を保ち、たんばく質を十分に摂取する。もちろん飲酒は厳禁である。

  • アルコール性肝炎
    大量の酒を飲んだことをきっかけに起きることが多く黄痘や腹水、腹痛などの症状が出る。きわめて重い状態になることがあり、治療には禁酒と安静が必要である。
  • アルコール性肝硬変
    大量の酒を長期間にわたって飲んでいる人がなりやすい。症状はウイルス性の肝硬変と同じだが、禁酒、安静、高栄養によって肝臓の機能はかなり回復する。

原因

いうまでもなく酒の飲みすぎが原因であるが、酒好きの人がこれらの病気になるには、2つの理由が考えられる。ひとつはアルコール自体が肝臓に対して有害なことであり、もうひとつは酒好きの人には栄養的に片寄った食事をする傾向がある点である。とくにたんばく質不足は肝臓に悪影響を与えるので注意したい。

生活の注意

禁酒がすべてに優先する。