気道に炎症が起こって狭くなる病気で、1~3歳の幼児によくみられる。
症状
高熱と激しいせきや呼吸困難が、夜中に突然起こるのがこの病気の特徴である。日中、風邪気味で鼻みずやせきが出たり、かすれた声をしていた子どもが、夜中に突然、犬の遠吠えに似た金属性のせきの発作を起こし、息ができずに苦しがる。
ふつう数時間続き、翌朝には軽快し、たいてい2~3日で治る。もし、昼間から発作が起きたり、数日間も発作が治らなかったりしたら、異物がのどにつかえているか、咽後膿瘍や喉頭ジフテリアなどの重い病気にかかっている危険性もあるので気をつける必要がある。
原因
パラインフルエンザウイルス、RSウィルスなどのウィルス感染やインフルエンザ菌などの細菌感染が多いが、アレルギーも原因となる。喉頭ジフテリアによるものはこれと区別し、真性クループと呼ぶ。
治療
発作が起きたら、部屋の温度と湿度を上げ、のどに温湿布をし、温かい飲み物を与える。飲めない場合は点滴が必要である。吸入も有効だ。
発熱のない場合はこれで治ることもあるが、高熱のあるときは、気管や肺の合併症がみられることが多いので要注意。必ず医師の診察を受けるようにする。