緑内障

目の前眼部には角膜や強膜でできた壁があり、内側に房水という液体が入っていて、その壁の弾力と液の充満状態によって一定のかたさを保っている。このかたさのことを眼圧という。眼圧が上がると、その結果、視神経が圧迫を受けて萎縮してきて、永久的
な視野異常や視力障害、ついには失明することもあるのが、青そこひともいわれる緑内障である。緑内障には先天性緑内障(牛眼)と緑内壁発作(閉塞隅各緑内障)、単性緑内障(開放隅各緑内障)、続発性緑内障、ステロイド緑内障などがある。

先天性緑内障

生まれつき眼内液の出口が異常なため前房水の流出が悪く、そのために眼圧が高くなった結果、眼球が引き伸ばされたもの。とくに黒目が大きいのが特徴で、そのことから牛眼ともいわれている。おもに1~2歳のときに発見される。

症状

黒目が大きくなり、やや前方に突き出してきて、ときには白く濁っていることもある。ふつうの光でもまぶしがるようになり、そのためにまばたきが多くなったり、涙を流したりすることもある。

多くは両目ともにおかされるが、症状の程度は左右で違うことが多い。白目も引き伸ばされて大きくなり、青色を帯びている場合がある。眼圧が上がっているために眼球は張った状態となっているので、ちょっとした打撲でも眼球は破裂しやすく、その結果、失明することもある。また全体に眼球が大きいため、多くは近視となる。

治療

薬を用いて眼圧を調整する方法もあるが、治る例はほとんどみられず、現在は手術で眼圧を正常にするのが一般的。代表的な手術としては隅角切開術がある。ただ、手術がうまくいって眼圧が正常になっても、視力が戻らない場合もある。

緑内障発作

眼内の房水の出口を虹彩の根部がふさいでしまった結果、急に眼圧が高くなるもので、早期の治療をほどこさないと失明の危険が高い病気である。

症状

視力障害とともに、明かりを見るとまわりに虹が見える虹視が特徴的な症状で、眼痛や頭痛、吐きけ、嘔吐を伴うこともある。とくに注意しなければならないのは、頭痛や吐きけのためにほかの内臓の病気と勘違いしやすいこと。また症状が出てから1日で
失明することもあるので、すぐに眼科医に診察してもらうことが大切である。

原因

緑内障発作は眼内の房水の出口(前房隅角部)が狭くなるために起こる。その原因としては、先天的に狭くなりやすい因子がある場合や、強い遠視や老化などによって水晶体がふくらみ、虹彩を持ち上げた結果、隅角部が狭くなって起きる場合が考えられている。またストレス、興奮、睡眠不足などの精神的なものもその原因となるといわれている。

治療

眼圧を下げるために目を冷やし、グリセリンの内服、縮眼剤の点眼、高浸透圧剤の点滴を行う。再発を防ぐ
ために、眼圧低下後、周辺虹彩の切除術やレーザーを使って虹彩切開をする。緑内障発作は片方の目だけに起こってもたいていもう一方にも起こってくるので、予防のためにもう一方の目の虹彩切除かレーザー切開の処置を受けたほうがよい。

予防

遠視の強い人や40歳を超えた人、また先天的な因子をもっているといわれた人などは、定期的に緑内障の眼圧検査を受け、発作が起きないように予防することが望ましい。

単性緑内障

症状

軽い症状としては、目が重く感じたり、視野を狭く感じたり、頭痛や疲れがある。進行性が強く、視野が狭くなっていくと最後は失明に至ることがある。

原因

前房隅角から先の部分の眼内液排出路に障害があるために、慢性的に眼圧が高くなって、視神経がおかされるものである。

治療

点眼薬とともに、炭酸脱水酵素阻害剤の内服の薬剤を用いて治療にあたる。それでも回復しない場合は、手術で障害を取り除く。前述した軽い自覚症状があったら、早めに眼科医の治療を受けて未然に障害を予防することが肝心である。

続発性緑内障

症状と原因

目になんらかの病気が起きたことが原因となって眼圧が低下するもので、おもな病気としてはブドウ膜炎、角膜炎がある。また白内障の手術後にも起きる例がある。

治療

原因によって異なるが、薬物療法や手術が行われる。

ステロイド緑内障

症状と原因

アレルギー性結膜炎や角膜炎の治療に用いられるステロイド(副腎皮質ホルモン)剤が原因となって眼圧上昇となるもので、ステロイド剤の使用を中止すれば高くなった眼圧はもとに戻るが、萎縮した視神経はもとに戻らないので、早期発見が大切である。

治療

ステロイド剤の使用を中止することが先決で、その後、薬物療法や手術が行われる。

予防

人口の4%が起こりやすい因子をもっているといわれるほど多い病気で、早期に発見するために、眼圧や
視野の定期検査を受けておけば安心である。また、ほかの目の病気になってステロイド剤の点眼薬を医師に渡されても、その使用方法を医師にいわれたとおり守ることが大切である。

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