顔や頭を中心にした脂漏部位にできる皮膚炎で、生後まもなくかかることが多い。軽症のものを含めると、乳児の多くにみられる皮膚病である。
症状
頭部、額、まゆ毛部、耳のまわり、鼻翼部などに紅斑や発疹がみられる。このうち、髪におおわれている頭部では乳痴といわれる黄白色の厚いかさぶたがつくのが特徴。かゆみが激しいため、不機嫌が続き、夜泣きをしたり、患部をかいて症状をさらに悪化させたりする。
原因
脂腺がたくさん分布するところに発症するところから、皮脂の分泌異常(過多)が原因と考えられる。
治療
症状を悪化させないように早めの治療が必要。副腎皮質ホルモン外用剤を1一日3~5五回薄く塗り、患部にガーゼなどを当てて包帯をする。かさぶたがついている場合は、はじめにホウ酸亜鉛軟膏を塗り、かさぶたをとってから副腎皮質ホルモン剤の軟膏を用いる。普通は、1~2週間で完治するが、それには医師の指示した軟膏僚法をきちんと守ること。いったんよくなっても、その後の指示を守らないとぶり返す恐れもあるので十分気をつけたい。
生活上の注意
食後は汚れた顔や手をよく洗うこと。入浴は、刺激の少ない石けんを使い、軽く洗い流す程度がよい。