川崎病

MCLS、急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群ともいう。発見者(川崎富作博士)の名前から、川崎病と呼ばれる。日本に多くみられ、1年に数千から一万数千の発生がある。

症状

突然、高熱を発して、その状態が長く続く。1週間から、長いときには2殻3週間にも及ぶことがある。子どもによって、発熱の前に首の痛みを訴えたり、せきなどのかぜの症状が出ることもある。

高熱が続くうちに、両方の目が充血して真っ赤になる。次に唇も赤くなり、乾燥するために切れて出血する場合もある。同時に、頸部リンパ節や手足の指が赤くはれ、からだ全体にさまざまな形の発疹や紅斑、BCG接種部位の発赤などがみられ、解熱後、手や足の皮がウロコのようにむけてくる。

原因

種々の説が出されてきたが、今まで確定されておらず、原因はまったく不明。4歳以下の乳幼児に多い。

合併症

この病気が怖いのは、全身の動脈に炎症を起こすことである。手の指や足の指の動脈が詰まったり、心臓の冠動脈に動脈瘤をつくったりすることが多く、まれに冠状動脈瘡による心筋梗塞で急死するケースもある。

治療

入院が必要。治療には、ガンマグロブリンのほか、血管の炎症や凝固を防止するためにアスピリン、抗凝固剤などが用いられる。最近では心エコー(超音波検査)の進歩によって、冠動脈の観察が容易になり、そのために心筋梗塞を予防することも可能となっている。
発病後1ヶ月たっても冠動脈に変化がみられなければ、以後、新しく動脈瘡ができることはない。いずれにしても心臓を中心とした精密検査が大切である。再発例は2~3% みられ、きょうだいには1~2% の割合で発症している。

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