皮膚にぶつぶつができる

乾癬

頭やひじ、ひざなどに、軽いかゆみを伴うはっきりとした紅斑があらわれる病気。紅斑の上には、白っぽく厚いかさぶた状のものができる。

症状

円形または楕円形の紅斑が特的な症状だが、それにさまざまな症状が伴って、いくつかの種類に分けられている。
おもなものとしては、ときに爪が厚くなったり点状の陥没を形成する尋常性乾癬紅斑の上に無菌性の膿疱が多数生じ、発熱や倦怠を伴う膿砲性乾癖、リウマチに似た関節症状を伴う関節性乾癖、子どもに多くみられる全身に膿疱が多発する滴状乾癖などがある。また、きわめてまれだが、紅斑が全身に及ぶ乾癬性紅皮症もあるもある。

原因

遺伝によって起きるともいわれているが、それ以外にもさまざまな要因がからみ合って起きると考えられている。

治療

副腎皮質ホルモンやビタミンD3などの外用剤の使用ほか、紫外線照射療法、レチノイドという薬の内服が行われる。病気を悪化させるストレスを避け、根気よく治解する必要がある

多形滲出性紅斑

結節性紅斑と同じくアレルギー性の病気で、手足の関節の背面(手首であれば甲側) に左右対称の水っぽい紅斑ができる病気。とくに30~40歳代の人に多くみられる。

症状

初めて発病した場合には、まず赤い水疱が点状にあらわれ、それがしだいに同心円状に広がっていく。発病に先だって発熱や頭痛、全身倦怠感があらわれることもある。全身の健康にはほとんど異常がなく、2~4週間ほどで自然に治る。ただし再発しやすく、春や秋に決まって再発するというケースもある。

原因

原因としてはいろいろ考えられるが、なかでも多いのが感染や薬剤などに対するアレルギーがきっかけとなって発病する場合である。
ただアレルギーを起こす原因であるアレルゲンがわからない場合もあるし、膠原病や内臓にできた悪性腫瘍が原因となることもある。

治療

原因に応じて、抗生物質の服用やアレルゲンの除去、非ステロイド系消炎鎮痛剤や抗ヒスタミン剤などが用いられる。また重症の例では、副腎皮質ホルモン剤が用いられる。

掌蹠膿疱症

症状

手のひらや足の裏だけにうみをもった膿疱ができる皮膚炎で、かゆみを伴うことが多い。最初はみず虫のような水疱ができるが、みず虫と異なり、1日程度で膿疱に変わること、指の間にはまずできないこと、たいてい両方の手足にできることなどに特徴がある。
膿疱は3~4日で乾燥して褐色になり、1週間ほどで皮がむける。ただこれで治るわけではなく、次つぎと膿疱ができて広がっていく。

原因

原因はほとんど不明だが、慢性扁桃炎や中耳炎、歯や歯肉の炎症などの感染病巣があるとこの病気にかかりやすいとされている。

治療

副腎皮質ホルモン剤の塗布や、その上からラップでおおう密封包帯法のほか、ときには紫外線照射による治療が行われる。
膿疱があるときは、足がむれないようにしたり、入浴時には石けんの刺激をできるだけ避けるなどの注意が必要である。