目の異常

斜視

症状

何か物を見るとき、片方の目はそちらを向いているのに、もう一方の目は別の方向を向いている状態を斜視という。そのため、両目を使うと物が二重に見えるので、片方しか使わなくなったりする。

種類と原因

斜視には、ずれている目の方向によって内斜視、外斜視、上下斜視があり、乳幼児に多いのは内斜視である。原因としては、生まれつきの両眼視の異常、遠視、視力異常、目の筋肉や神経のまひなどがある。
なお、眼位は正常だが、一見、内斜視に見えぎるものは偽斜視で、これは成長とともに消失するので治療の必要はない。

治療

疑わしい場合は、早急に眼科医を受診し、斜視の種類に応じた治療を受ける。目の病気による視力障害やまひ性斜視では、原因治療が行われる。また遠視が原因の調節性内斜視は眼鐘で矯正できるが、それ以外の斜視の場合は手術が必要となる。早期治療が僚則で、遅れると治りにくい場合がある。

色覚異常

色覚異常とは、色の識別が正常にできないことで、まったく識別ができない色盲から、まぎらわしい色の識別ができない色弱まである。

種類

色覚がまったくないものを全色盲、色覚のすべてが弱っているが視力は正常のものを全色弱、赤緑の色覚が欠けていて、主真の色覚が健常であるものを赤緑色盲、それが軽度のものを赤緑色弱という。

また、赤緑色盲は赤色盲、緑色盲に、赤緑色弱は赤色弱、緑色弱に分けられる。最も多いのは、赤緑色盲である。こうした異常は学校の色覚検査で発見されることが多く、また、幼児期には絵を描くときなどの色使いで気づくこともある。

原因

先天性で、伴性劣性遺伝で起こるため、女子にはほとんどない。

治療

正確な診断は小学校上級になるまで待つのが適当だが、治療法はない。子どもの状態をよく把握し、医師や教師と相談して、今後の対処のしかたや、親としての考え方をしっかりさせる必要がある。

弱視

先天性白内障、眼瞼下垂、近視、遠視斜視などが原因で、乳幼児期における視機能の発達が妨げられて視力が発達しない状態。
原因を早期発見することが大切で、治療法は原因によって異なる。人間の視力は6~9歳ごろには完成するので、1一日も早く原因を突き止め、治療を始める必要がある。