2014年 の投稿一覧

肥満症

脂肪組織にたくさんの中性脂肪がたまって体重が増加した状態を肥満症という。医学的には標準体重をもとにして肥満の有無を判断することになっている。
なお肥満症には単純性肥満と症候性肥満の2つがある。単純性肥満は特別な病気がなくて太っている状態であり、症候性肥満は内分泌系の病気や遺伝、脳の異常が偵閃で太るものである。
肥満している人のほとんどが単純性肥満であり、症候性肥満は全体の5%程度。ここではおもに、単純性肥満について述べる。

原因

日常生活で消費するカロリー以上の栄養をとり、その結果、余った栄養が中性脂肪に変えられて脂肪組織に蓄積されることが原因となる。遺伝的に太りやすい体質の人もいるが、単純性肥満のほとんどは食べすぎと運動不足が原因である。
とくに成人男性には、食べすぎと同時にアルコールによるカロリーのとりすぎが目立つ。また食べることによって寂しさや欲求不満、退屈など精神的ストレスを解消しようとするのが強迫的過食で、女性にはこれが原因で肥満する人が多いといわれる。妊娠のたびに食べすぎて太る母性肥満も女性特有の現象である。

肥満による病気

肥満は体内に必要以上の脂肪が苔横されている状態であり、肥満が原因でさまざまな病気を誘発する例が多い。たとえば肥満しているために動作が鈍くなる、
とくに膝関節や股関節が体重を保持することがむずかしくなる。体重が重いため心臓がふつうの人よりも余計に働くので、心臓肥大や不整脈が起きやすくなる。
とくに糖尿病や動脈硬化、高血圧症といった生活習慣病は肥満と強い因果関係をもっているので注意が必要だ。遺伝的に糖尿病の素因をもっている人の場合、ふだんでも膵臓からのインスリンの分泌が不足がちであるのに、肥満するとインスリンの需要がいっそう増加してしまう。
そして、この需要に応えられなくなると糖尿病が出る。また体内に余分な脂肪が蓄積されれば、当然血液中の中性脂肪が増加して動脈硬化の原因となり、このことが心筋梗塞や脳血栓などの病気を引き起こす。一方で肥満は血圧の上昇もまねいて心臓の負担を増やし、心筋障害の傾国となることがある。このほか、痛風や脂肪肝、胆石症、がん、女性の場合は不妊症の率も高くなる。また、肥満の程度が高いほど平均的寿命が短くなる。

診断

それまでの病歴や、家族歴、生活歴、身体検査の結果などから、単純性肥満か症候性肥満かを判断する。その結果、単純性肥満であれば糖尿病や心臓障害、肝臓障害などの合併症の有無を調べる。また症候性肥満の疑いがある場合には、入院による精密検査を行い、肥満の原因となる症状別に応じた治蝶をする。

治療

薬剤使用は副作用もあるので、治療には減食と、それに応じた適度な運動が自然で、最も効果的。減食ただ単に食事の量を減らせばいいというわけではない。
食品に含まれる栄養素のうち、エネルギー源となる糖質や脂質を減らし、からだをつくるたんばく質や生理作用に欠かせないビタミンやミネラルは十分にとるようにする。そのためにも主食は少なめに、おかずの種類を多くして、野菜はとくに多くとるような心がけをしておきたい。朝、昼、夕3回きちんとバランスよくとり、味つけは薄め、アルコールは控え、ゆっくりと、よくかんで食べることが大切。
なお減食による減量は、1週間に1kgくらいのペースが適当。断食は危険を伴うのでやめたい。運動運動によるエネルギー消雪はわずかで、運動だけでやせることはむずかしい。しかし、食事療法だけで減量すると、脂肪だけではなく、筋肉まで減ってやつれてしまう。
特別な運動ではなく、なるべく歩く、階段を使うなど、日常生活のなかで生活習慣として、からだを動かすことを取り入れていきたい。

神経性食欲不振症 ( 拒食症 )

神経性食欲不振症 ( 拒食症 )

神経性食欲不振症 ( 拒食症 ) は、思春期前後の女性に多く、拒食症と呼ばれるのが一般的です。精神的な原因で食欲を失ったり、肥満を異常に恐れて極端なダイエット(節食と断食)を繰り返す病気です。

神経性食欲不振症 ( 拒食症 ) サイン

拒食症は、身体的、心理的、および行動的なサインが現れることがあります。以下に一般的な拒食症のサインをいくつか挙げますが、これらのサインが全て当てはまるわけではなく、また拒食症以外の問題もこれらのサインを示す可能性があることを理解しておくことが重要です。

  1. 体重の急激な減少: 拒食症の人は、意図的に食事摂取を制限するため、体重が急激に減少することがあります。急激な体重減少は、拒食症の早期のサインとして考えられます。
  2. 食事の制限: 拒食症の人は、食事を徐々に制限し、特定の食品グループを避けることがあります。また、小さな食事を遅らせたり、食べるべき量を極端に減らしたりすることもあります。
  3. 体の変化への過度の注目: 拒食症の人は、自分の体形や体重に過度な注目をし、自分を否定したり、自己評価が極端に低下することがあります。自己評価が体形や体重に完全に依存することが特徴的です。
  4. 体の冷えやめまい: 栄養不足によって体温が下がり、冷えやめまいを感じることがあります。また、低血圧や低血糖の症状も見られることがあります。
  5. 食事の秘密や隠匿: 拒食症の人は、食事を他人から隠したり、食べたことを否定したりすることがあります。また、一人で食事をとったり、食べかけの食べ物を隠すこともあります。
  6. 運動の過度な増加: 拒食症の人は、過度な運動を行うことがあります。これは、カロリーを消費することで体重の増加を防ごうとする行動の一環です。

これらのサインが見られる場合は、拒食症の可能性があることを示すサインとして考えられます。身近な人がこれらのサインに気づいた場合は、早めに専門家の助けを求めることが重要です。

症状

極端なやせ(標準体重より 20 % 以上やせている)のほか、無月経、便秘、間食などが特徴です。

治療

拒食症の治療は、栄養面と心理面の両方を含む総合的なアプローチが一般的です。以下に、拒食症の治療方法について説明します。

心療内科医、内科医により行う。正常体重、普通人の食行動になるまで長期間かかる。早めに医師の診察を受けることが、治療期間を短縮させるコツです。

  1. 栄養療法:
    • 栄養不足を補うことが重要です。拒食症の人々は栄養不足に陥りがちであり、栄養バランスの良い食事プランを立てる必要があります。栄養士や管理栄養士の指導のもと、十分なカロリーと栄養素を摂取するようにサポートされます。
    • 体重回復や栄養状態の改善が治療の中心となります。これには、栄養補助食品やビタミン・ミネラルのサプリメントが必要な場合もあります。
  2. 心理療法:
    • 拒食症の治療では、心理療法が非常に重要です。認知行動療法(CBT)、家族療法、精神療法などが一般的に用いられます。
    • 拒食症は、栄養不足だけでなく、心理的な問題や過度の食事制限による問題も含んでいます。心理療法は、自己評価や食事に関する考え方を改善し、健康的な食習慣を身につけるのに役立ちます。
    • 家族や友人のサポートも大切であり、治療の一部として家族療法が行われることがあります。
  3. 医学的管理:
    • 拒食症の合併症や身体的な問題の治療が必要な場合があります。心臓の問題、骨密度の低下、不整脈、電解質の異常などの合併症が生じる可能性がありますので、医師の管理下で適切な治療を受ける必要があります。
  4. 入院治療:
    • 拒食症が重度の場合や身体的な合併症がある場合、入院治療が必要になることがあります。入院治療では、安定した栄養状態の確保や心理療法、医学的管理が行われます。

拒食症の治療は個々の状況に応じて異なりますので、専門の医師や精神保健専門家と協力しながら、総合的な治療計画を立てることが重要です。また、治療は長期にわたるものであり、根気強く取り組む必要があります。

拒食症 便秘 の関係性

食欲がない・やせる

アルコール性肝障害

長期間、大量の飲酒によって肝臓に障害が生じるのがアルコール性脂肪肝、アルコール性肝炎、アルコール性肝硬変といったアルコール性肝障害である。

症状と治療

アルコール性脂肪は、肝臓に脂肪がたまり、肝臓が肋骨の下に大きくはれてくる。肝臓を押したときに痛みを感じたり、だるさを感じるようになる。
治療法としては入院して安静を保ち、たんばく質を十分に摂取する。もちろん飲酒は厳禁である。

  • アルコール性肝炎
    大量の酒を飲んだことをきっかけに起きることが多く黄痘や腹水、腹痛などの症状が出る。きわめて重い状態になることがあり、治療には禁酒と安静が必要である。
  • アルコール性肝硬変
    大量の酒を長期間にわたって飲んでいる人がなりやすい。症状はウイルス性の肝硬変と同じだが、禁酒、安静、高栄養によって肝臓の機能はかなり回復する。

原因

いうまでもなく酒の飲みすぎが原因であるが、酒好きの人がこれらの病気になるには、2つの理由が考えられる。ひとつはアルコール自体が肝臓に対して有害なことであり、もうひとつは酒好きの人には栄養的に片寄った食事をする傾向がある点である。とくにたんばく質不足は肝臓に悪影響を与えるので注意したい。

生活の注意

禁酒がすべてに優先する。