子宮付属器炎

骨盤のなかの性器臓器のうち、最も炎症を起こしやすいのが卵管であるが、卵巣の炎症を併発している場合も多いことから、これらの炎症の総称を子宮付属器炎という。

症状

急性期、亜急性期(急性と慢性の中間的な時期)、慢性期とで症状は異なる。急性期のものは発熱を伴い、必ず下腹部に痛みが起こる。激痛から鈍痛までさまざまであり、おりものの増量も認められることがある。
慢性期の痛みは、おもに下腹部の鈍痛、腰痛、月経困難症などの不定の自覚症状がある。虫垂炎子宮外妊娠と間違いやすい。

原因

外陰から膣、子宮へと、尿と逆の流れにそって感染することが多く、ブドウ球菌、大腸菌などの細菌によっかのうて感染する。化膿菌が原因の場合は炎症がひどく、卵管、卵巣に膿瘍ができる。
誘因については、流産、分娩などが考えられるが、人工妊娠中絶に伴う感染にも注意しなければならない。外国では、淋病による感染がいまなお数多くみられるが、日本では少ないのが特徴である。

治療

急性期と亜急性期では安静にして、抗生物質による薬物療法が主体となっている。卵管膿瘍などができた場合は、卵管を摘出する。子宮付属器灸の治療後は一般に良好ゆちゃくだが、後遺症として、卵管の癒着による不妊症を招く恐れがある。
不妊症の女性のなかには、慢性の子宮付属器炎の患者が多く、また、にこの病気にかかり不妊症となるケースもある。

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