2017年 12月 の投稿一覧

成長痛

幼児のひざや足首などに起こる原因不明の痛み。自然に治ったかと思うとぶり返したり、痛みの起こり方はまちまちだがX線検査や血液検査を行ってもすべてに異常がない。

このような場合は、子どもの活発な運動に下肢の発達が追いついていけないために起こる成長痛(成長期の発育痛)と診断される。
疲労のほか、甘え、心因性のストレスが原因となることもある。ただし、まれにだが重大な病気でも似たような症状がみられることがある。成長痛と軽くみないで、一度は検査を受けたほうがよい。

先天性股関節脱臼

股関節が生まれつき脱臼しているもので、女児に多くみられ、家系的に発生しやすい。痛みがないため赤ちゃん自身は何も訴えず、関節も動くのでうっかりすると見落としてしまう。

症状

片側脱臼と両側脱臼とがあり、片側の場合は、左右の股関節の開き方が違い、脱臼しているほうの足が短く感じられる。気をつけて見ると、太ももの皮膚のシワが左右対称でなかったり、両ひざを合わせると高さが違っていたりすることがわかる。両側の場合は外見からの判断はむずかしい。

診察

新生児健診のクリックテストでわかる。新生児だとX線写真による判断は困難である。新生児健診後は1ヶ月後健診や3~4ヶ月健診を必ず受けたい。

治療

早期に治療すれば治るが、1歳を過ぎて歩けるようになってからではこうは、披行(引きずって歩く)などの後遺症を残す確率が高くなり、手術が必要となる。

早期治療ではリーメンビューゲル法といわれる方法がとられる。股関節を固定し、ひざの曲げ伸ばしだけが自由にできるようなバンドをつけて整復する方法で、これを行うと自然に治っていく。

大部分の先天性股関節脱臼は、出生直後のオムツの当て方やオムツカバー衣類のつけ方の悪さが原因しているので、それらに気をつけなければならない。また抱くときやおんぶするときは股が自然に開くよう配慮する。

新生児メレナ

血便と吐血を主とする、消化管の出血が起こる病気である。

症状

血液の混じった吐物や血便がみられる。吐物はコーヒーかすのような黒褐色、便はコールタールのような黒色。出血が多いと、鮮紅色の血液が混じることもあり、新鮮血を吐く。

重症の場合は失血によって死亡する。以上は真性メレナで、単に血液を嚥下して起こる吐血や下血(仮性メレナ)と区別する必要がある。
仮性メレナは、分娩中に産道の血液を飲んだり、生後きれつの母親の乳の報裂から出血した血液を飲んだために起こるものである。

原因

ビタミンK不足による血液凝固因子の障害、あるいは食道、胃、腸のぴらんなどが原因で、生後2~4日に発病する新生児出血性疾患のひとつ。

治療と予防

治療にはビタミンKが有効だが、未熟児や無酸素症を伴った新生児の場合には効かないことがある。失血が多い場合は新鮮血の輸血を行う。予防には、出生後早いうちにビタミンKを用いる。
ビタミンK