異食症

ティッシュペーパーや新聞紙、砂、自分の髪の毛など、食べ物でないものを食べる状態を異食症という。家庭環境としては、親のしつけが厳しい、年上のきょうだいなどがオモチャなどを奪って圧倒する、などの場合が多く、本人は萎縮してしまって、のびのびと動けない状態になっている。環境が原因なので、子どもらしくのびのびと生活できる環境をつくってやることが何よりも大切である。

どもり

言葉がなめらかに出てこない状態で、2歳半から3歳にかけての子どもは、どもりやすい傾向にある。この時期のどもりは、話したいことがたくさんあるのに表現能力がついていかないことが原因。

歩きはじめの子どもが転びやすいのと同じなので、周囲が神奴杜質になって言い直させたり、不安そうに見たりしてはいけない。

子どもがいえた範囲内のことを確認してやるようにすると、2~3ヶ月の間に徐々に改善されることが多い。始語期の吃音が幼児期まで続いたり、再発することもある。

これは心理的発達と関係があり、子どもが緊張した生活をしているひとつのサイン。チックの場合と同じような家庭環境でみられるものである。母子関係の改善が必要で、注意したり、叱ったり、からかったりすると固定化したり悪化してしまう。慢性化したら、専門医による遊戯療法などの治療が必要である。

小児自閉症

2歳ごろからはっきりわかる場合が多く、自分だけの世界に閉じこもり、周囲の人たちに対する関心が薄く、人間的交流をもちたがらないなどのほか、言語発達の遅れ、会話でのオウム返しなど独特な病的精神状態のことをいう。

症状

まわりの人が話しかけても返事をしない(これで初めて異常に気づくことがある)、何か特定のものに関して異常な関心や執着をもち、それに熱中し、他人が介入したり中止させようとしたりすると、激しく抵抗して、パニック状態に陥る、などの症状がみられる。

原因

以前は、生まれつきまたは心因説が優勢だったが、最近では脳の発達障害と考えられるようになった。

治療

小児精神科の専門医の協力を得て、学習の困難と行動上の問題を解決していく必要がある。