2016年 7月 の投稿一覧

ダウン症

症状

ダウン症 では、精神発達の遅れがあり、顔つき、からだつきに異常があらわれる。とくに目立つのが顔つきで、丸い顔に細くつり上がった目、低い鼻(鞍鼻)、小さく厚い唇と大きな舌が特徴。
このほか、首が短い、後頭部扁平、耳の奇形、幅広く短い手指、指紋・足紋の異常などもみられる。

新生児期には泣き声が弱々しく、補入力も弱い。心臓疾患やてんかん、白血病を合併することも多く、手足の筋肉は弱く、やわらかい。性質は一般におとなしいが、生活はある程度ふつうにできる。

原因

常染色体の21番めが3本あり、計45五本の常染色体により発症するものが90% 以上を占める。約1000人に1人の発生頻度で、父親や母親の妊娠時の年齢が高くなるほど発症率も高くなる。
母親の年齢が20~30歳では約2000人に1人、35~39歳では約370人に1人、40歳以上では約100人に1人の割合で発症し、45歳になると急激に増え、約40人に1人となる。
また、一度 ダウン症 の子どもが産まれた場合、次の子どもにも約100人に1人の割合で染色体異常があらわれる危険性があるとされている。したがって、次の子の妊娠の前には、その危険性について、専門医の説明を受けることも忘れてはならない。高齢妊婦には羊水穿刺による出生前診断を行うことをすすめる。

治療

生まれてすぐに診断がつくことが多いが、残念なことに根本的な治療法はない。平均知能指数30~70で年齢とともに低下の傾向がみられるが、個人差は大きい。最近では、発育・発達の遅れを防ぐため、新生児期のうちからリハビリテーションなどの特殊な教育が行われている。

家族の対応

わが子が ダウン症 であるというショックから早く立ち直り、積極的に養育に取り組むことが、子どもの発達を肋ける。大切なことは、あきらめずに、専門医とじゅうぶん相談したうえ、その指導のもとで子どもの程度に応じて、もっている能力を伸ばすようにつとめることである。

染色体異常

受胎時の染色体の異常によって発症する。染色体は遺伝子の集合体で、人間の場合、各細胞に2本ずつ対をなして23対、計46本ある。
このうち、22村は男女共通の常染色体であり、1対はとYで男女で異なり、性を決定する性染色体である。染色体数の過剰、一部または全部の欠損、あるいは染色体の構造に異常があると、いろいろな障害があらわれてくる。

染色体の異常によって起こる病気としては、常染色体異常ではダウン症候群、性染色体異常では女性にみられるターナー症候群、男性にみられるクラインフェルター症候群などがある。
常染色体異常の場合は知能障害を伴うが、性染色体異常では、知能障害はほとんどない。

憤怒けいれん

泣き入りひきつけともいう。転んだり、叱られたりして激しく泣いているうちに、息を大きく吸い込んでそのまま呼吸が止まり、顔の色は紫色になり、ときに意識が消失。全身が硬直して、けいれんを起こす。

ふつうⅠ分以内でおさまり、抱いてやると落ち着く。Ⅰ~Ⅱ歳の子どもによくみられるもので、かんしゃくもちや神経質な子ども、過保護の家庭の子どもに起こりやすいといわれている。

したがって、日ごろから過保護にならないように心がけたり、急に不快感を与えるようなことを避ける必要がある。予後はよく、成長とともに、2歳すぎから4~5歳には自然に治るので、あまり心配はいらない。