子供

夜驚症

男子に多くみられるもので、3~6歳で発症し、多くは2~3年で自然におさまる。睡眠中に突然、激しく泣きだしたり、起き上がって部屋のなかを歩きまわったりする。汗をかき、脈も速くなる。だいたい数分間でおさまり、すぐ眠ってしまうが、本人は覚えていない。

ふつうの夜泣きは、空腹やオムツの汚れ、怖い夢を見たことなどが原因だが、夜驚症の場合には、昼間の精神的興奮や、緊張、ショックなどが原因となって起こることが多い。多くは年とともに自然に治るものである。

ただし、けいれんを伴っていたら、一度検査を受けるとよい。家庭での対応としては、夜、深く眠れるように工夫して、泣きだしたら叱らずに、やさしく抱いて安心させること。また、夢中遊行時のケガには十分注意する必要がある。

夢遊症

症状

6~12歳の男子に多くみられる病気で、成長とともに治る。夜中に突然起きて、部屋のなかを歩きまわったり、電気をつけてみたり、戸外へはだしのまま走り出したりというような行動をとって、再び寝床に入って眠る。場合によっては家族に誘導されて眠るが、本人はそのときの行動はまったく覚えていない。

原因

なんらかの欲求不満や感情的葛藤のあらわれと考えられている。症状が強い場合には、小児科医に相談するとよい。ちなみにこの行動の軽いものを寝ばけと呼ぶこともある。

赤痢

赤痢菌が原因で起こる伝染病のひとつで、経口感染によって広がり、集団発生しやすい。赤痢と診断がついたら、すぐに隔離入院させる必要がある。
幸い、最近はきわめて少なくなったが、東南アジアなどからの帰国者が持ち込むケースがときどきみられるので、注意が必要。

症状と原因

赤痢菌の腸内感染によって発病。潜伏期間はふつう1~7日だが、12~32時間というときもある。急に発熱するケースが多く、ゾクゾクする寒けを伴い、数時間後には腹おうと痛、嘔吐、下痢などが起こる。

1回の排便の量は少ないが、排便回数が1日5~10回に及ぶ場合もあり、肛門脱を起こすことがある。また、優には血液やうみが混じるようになる。さらに、意識混濁やけいれんなどの脳症状や、脆が多く弱くなる、皮膚が蒼白になるといったチアノーゼを示し、手足が冷たくなる循環障害なども起こす。死亡率は高く、気管支炎や肺炎を併発する恐れもある。

治療

赤痢には抗生物質が有効だが、耐性ができやすいので、徹底的に治療しなければならない。食事は12~24時間は与えないで、その後少しずつ、番茶、おも湯、牛乳などを与えていく。便の状態がよくなり、食欲も出てきたら、食べ物の質をよくし、量も増やして栄養状態に注意する。