2014年 12月 の投稿一覧

ヘルペス

ヘルペスとは皮膚に水疱疹と呼ばれる小さな水痛が集まった状態をいう。水痛が比較的少ない単純性砲疹と、多数群がっている帯状咤疹に大別され、いずれもウィルス感染が原因である。

単純性疱疹

症状

初めて感染した場合には発熱を伴うアフタ性口内炎として発症する。これは、おもに2~3歳児の唇の内側や頬の粘膜、舌などに、赤みをもった米粒くらいの発疹(アフタ) が多数あらわれて、口のなかが赤くはれ、出血しやすくなるもので、疱疹性口内炎という。
一方、ある程度免疫をもっている成人の場合では、口唇ヘルペスと呼ばれる唇のまわりに掩疹ができるケースが多い。この口唇ヘルペスは、あわ粒くらいで中央が少しくぼんだ小疱疹の集まりで、乾燥してかさぶたをつけたのち5~7日程度で治ることか多い。ただし、かぜをひいたり胃腸障害があっりする場合には、ときどき再発する。また、ときとして陰部に水疱があらわれる場合もある。

原因

単純性疱疹ウィルスの感染で起こる。

治療

まず水疱を乾燥させることが必要である。口腔内にできたものには薬剤を塗布したり、貼付したりすることがある。なお口唇ヘルペスがあらわれている間は、アトピー性皮膚炎にかかっている子どもとの接触を避けなければならない。

帯状疱疹

症状

発病にさいしては、神経の走る方向にそってからだの右または左半身に神経痛のような激痛を感じ、ところどころに米粒半分ほどの水疱ができる。
この水疱は、発病後数日で胸や腹を帯状にとりまくようになり、その後まもなくかさぶたをつくるが、重い場合には潰瘍となることもある。また帯状疱疹ができるのは、おもに胸や腹、顔などだが、ときには手足に縦長にあらわれることもある。なお帯状疱疹では、ときにリンパ節がはれて高熱を発することがある。

原因

水疱と同じウィルスに感染して起きる。

治療

対症療法として、鎮痛剤で痛みを止める。一般に、一度かかると再発することは少ないか、高齢者や免疫不全の状態にある人では再発する場合がある。また疱疹がおさまっても、痛みだけが1年以上続くこともある。

片頭痛

症状

脈打つようなズキズキした頭痛に突然襲われ、ひどいときは吐きけ、嘔吐、めまいや、暗点といって視野のなかに瞬間的に見えないところができたり、目に閃光が起きたりすることもある。頭痛は頭の片側や両側に起き、ふつうは数時間、長いときは数間続くこともある。

原因と治療

脳の血管が拡張するために起こるとされているが、くわしい原因はわかっていない。神経科、脳外科、耳鼻科、.整形外科など各科目の領域が減のこともあるので、それぞれ検査を受けておきたい。
てんかんの一症状としての片頭痛の場合は抗てんかん剤が有効だが、血管が原因の場合にはカフェインや塩酸エルゴタミンなどの血管収縮剤を用いる。

生活の注意

片頭痛の原因となることをできるだけ避けることが大切。とくに長時間の精神的な緊張や不安感などのストレスは、片頭痛を誘発させるもととなるので、規則的な生活をするよう心がけるべきである。

発作的に痛みがはじまり脈にあわせて痛む片頭痛について

髄膜炎

症状

原因によって症状の違いも多少あるが、ふつうは激しい頭痛と脳圧克進による吐きけや嘔吐が初期症状となってあらわれる。脳膜の炎症が広がると、頭痛とともに後頭部から頸部にかけて首が強く実っぱり、首がまわらなくなる。この炎症が脳に及ぶと意識がぼんやりし、錯乱、昏睡などの意識障害や、手足のけいれん、ときにはまひを起こすこともある。症状が進むと、脳神経のまひも起こり、血圧の低下や呼吸のまひなどの危険な状態になるので、早期の診断と治療を要する。熟の出かたは原因によってさまざま。

化膿性髄膜炎、真菌性髄膜炎では、強い寒けやふるえに伴って39~40度の高熱が急にあらわれる。結核性髄膜炎では、はじめのうちは微熱程度で、しだいに高くなり、3週間めには高熱になってくる。梅毒性やウイルス性の髄膜炎では、微熱または熱が出ないこともある。

原因

脳をとりまいている脳膜が、いろいろな原因によって炎症を起こす。その原図を大別すると、化膿菌によるもの、結核菌によるもの、梅毒のスピロヘータによるもの、ウィルスによるもの、真菌によるものなどがある。

化膿菌としては大腸菌、大腸菌、肺炎双球菌、インフルエンザ菌、髄膜炎菌などなどいろいろな菌がその病原となる。結核性髄膜炎も同じように肺などに結核病巣があり、それが血液の流れにのって脳膜に入り、髄膜炎を起こすこともある。ウイルス性髄膜炎では、インフルエンザウイルス、コクサッキーウイルス、・はしかウィルス、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ) ウィルスなどが病原となる。
真菌性髄膜炎も化膿性髄膜炎と同様に肺やほかの臓器に巣くっていたカビなどが全身に広がって起こってくる。そのほか、頭部の外傷などによっても髄膜炎になることがある。

治療

脳をとりまく病気だけに後遺症にもなりやすいので、髄膜炎の疑いがあるときは即時に医師の診断をあおぎ、入院して治療することになる。細菌などによるものが多いだけに、抗生物質の服用が有効である。