2014年 12月 の投稿一覧

にきび

思春期には、男性ホルモンの影響で毛穴の脂腺が刺激されて、脂腺が大きくなると同時に毛穴が脂肪や角質でふさがれる。この毛穴をふさぐ脂肪のかたまりに、細菌による炎症が起きるのがにきびである。したがって思春期の生理的現象であり、病気ではない。

症状

赤く小さなポッボツがあらわれ、ときに膿をもつことがある。ふつう20歳ごろに自然に治るが、なかには青年期に一度治ったものが、中年以降に再発することがある。
しかし、これはにきびとは異なり、化粧品などが原因で生じるものである。そのほか、にきびと似た発疹があらわれるケースとしては、副腎皮質ホルモン剤や抗生物質などの副作用としてあらわれる場合があり、化粧品などと同様、毛穴をふさぐ脂肪のかたまりがない点でにきびと区別できる。

治療

にきびのあとを残さないように治療することが大切である。そのためには石けんでこまめに洗顔し、清潔を保つようにする必要がある。
また食生活では、チョコレートやピーナッツなど脂肪分や糖分の多いもの、コーヒーなどのように刺激の強いものは、できるだけ避けるようにする。便秘を予防するために、新鮮な野菜類を食べることも大切である。日常生活では十分に睡眠をとり、過労を避けるなど、規則的な生活を送るようにする。

癤癰

毛穴が細菌感染によって化膿し、赤せつくはれあがる病気である。癤は1本毛穴を中心として化膿するが、癰は隣合う複数の毛穴が化膿する。また癤や癰がからだじゅうのあちこちにできる場合を癤癰症という。

症状

痛みは初期のうちが最も強く、化膿した部分が壊れてうみが出はじめると痛みはやわらぐ。なお広範囲に癤や癰があらわれた場合は、発熱や寒気、全身倦怠感を伴う。また、顔にできるものを面庁といい、場所によっては目や口を開けられないほどになり、まれには髄膜炎や敗血症をまねくことがある。

原因

どちらも黄色ブドウ球菌が、毛穴から入り込んで炎症・化膿を起こす。それによって毛穴の周囲にまで炎症が広がるわけだが、癤の場合はうんだ部分がとがった形をしているのに対し、癰のほうはドーム状に化膿し、複数の膿点をもつ。ただ、どちらの場合も赤くはれあがり、さわったときはもちろん、さわらなくても痛みを感じ、患部が熱をもつという点で共通している。

治療

どちらも抗生物質を服用しながら、患部が十分化膿するのを待って切開手術を行う。また癌腫症では癖が完全に治癒したあとも2週間は治療を続け、同時に日ごろの生活に注意する必要がある。

乾癬

頭やひじ、ひざなどに、軽いかゆみを伴うはっきりとした紅斑があらわれる病気。紅斑の上には、白っぽく厚いかさぶた状のものができる。

症状

円形または楕円形の紅斑が特的な症状だが、それにさまざまな症状が伴って、いくつかの種類に分けられている。
おもなものとしては、ときに爪が厚くなったり点状の陥没を形成する尋常性乾癬紅斑の上に無菌性の膿疱が多数生じ、発熱や倦怠を伴う膿砲性乾癖、リウマチに似た関節症状を伴う関節性乾癖、子どもに多くみられる全身に膿疱が多発する滴状乾癖などがある。また、きわめてまれだが、紅斑が全身に及ぶ乾癬性紅皮症もあるもある。

原因

遺伝によって起きるともいわれているが、それ以外にもさまざまな要因がからみ合って起きると考えられている。

治療

副腎皮質ホルモンやビタミンD3などの外用剤の使用ほか、紫外線照射療法、レチノイドという薬の内服が行われる。病気を悪化させるストレスを避け、根気よく治解する必要がある