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子宮膣部びらん・子宮頸管炎

症状

子宮の下の4分の1くらいの部分を子宮膣部といい、子宮膣部から子宮に向かって延びている管を頸管という。子宮頸管炎は月経のときなどに細菌が侵入し、炎症を起こす病気である。
炎症が頸管だけに限られている場合は、発熱や痛みはないものの、おりものが増加する。

炎症によって子宮膣部の粘膜が壊れると、頸管内の粘膜上皮細胞がこれに代わって表面をおおい、膣腰部が赤くただれてくる。これが子宮膣部びらんである。

治療

頸管炎は直接、膣のなかに抗生物質を含んだ坐薬を入れる。炎症が軽く、おりものがあまり多くない場合は、そのままにしておいてもよい。膣部びらんは出産経験のある女性に一般的にみられ、それ自体が病気であるとはいえないが、がんの初期症状と見分けがつかないことが多いため、細胞診でがんでないことを確かめておく必要がある。
良性で、あまり大きくないぴらんはそのまま放置しておいてもよいが、大きいびらんや性交後、出血を繰り返す場合は、びらん面に機械を当て、冷やして細菌を殺す冷凍凝固療法を行う。炎症を起こしている上皮細胞を破壊するもので、痛みはなく簡単である。治療後、しばらくおりものが増加するが心配はない。

カンジダ膣炎

症状

酒かす状の白色の帯下(おりもの)が増量し、強いかゆみをおばえる。外陰部が赤くはれ、性交時に痛むこととじある。

原因

原因はエストロゲンの分泌の減少、不必要な抗生物質の使用、不適当な膣洗浄、異物の挿入により、カンジグなどのカビの一種の真菌が膣内に侵入することで起こる。

治療と生活上の注意

婦人科医と相談し、その指導のもとに治療は膣座薬を1週間使用し、同時に軟膏を併用することもある。また、症状が再発することが多ければ経口剤を使用することもあるが、膣坐薬や軟膏と併用しなければならない。
発病前に性交があった場合、配偶者にも感染している恐れがあるので、生活上の注意として外陰部を清潔にする、
必要以上の抗生物質の局所および全身への使用を避ける、膣の自浄作用が弱まるのを防ぐために、ビデなどで必要以上に洗浄しないということも心がけたい。

膣カンジダ再発の薬はこちら。

トリコモナス膣炎

症状

痛痒感(かゆみ)と希薄な淡黄色の泡沫状の帯下(おりもの)が増加。症状が進むと小陰唇のむくみが生じ、性交時に痛みをおぼえるようになる。

原因

膣トリコモナスという原虫によって起こる膣灸。性交感染によるものが最も多いため、国によっては性病とされているところもある。

男性に感染してもほとんど症状はなく、尿道や精液のなかにも侵入する。この原虫が女性に感染した場合は、瞳内部だけでなく膀胱や尿道にも侵入することがある。

治療と生活の注意

性交感染が最大の原因であるため、配偶者に症状がみられなくても治療は必ず夫婦で行わなければならない。女性だけ治療しても、すぐに再発するケースが多いからだ。生活上気をつけたいのは、不潔な性交を避け、外陰部を清潔にしておくことである。
治僚は婦人科医の指示のもとで、経口剤と膣坐薬を併用する方法がとられている