2016年 の投稿一覧

非特異性膣炎

症状

非特異性膣炎は一般に症状が軽いのが特徴だが、掻痒感(かゆみ)おりものの増量が起こる。

原因

健康な成人女性の膣は、膣内部に侵入するさまざまな細菌のために膣炎を引き起こしやすい状態におかれているが、一般的には膣の自浄作用により感染は起こりにくい。
膣炎はその自浄作用を損なったときに起こり、非特異性の細菌 の侵入によって起こるのが、非特異性膣炎である。膣内の自浄作用とは、膣内部では常に、強い酸性を示す乳白色のおりものによって、細菌の侵入を防いでいることをいう。
健康な女性で、エストロゲンというホルモンが正常に分泌されている場合は必ず自浄作用が行われている。しかし、膣内に病気を起こす大量の細菌の侵入、エストロゲンの分泌減少、不必要な抗生物質の使用、不適当な陛内部の洗浄、異物の挿入、頸管の分泌物の異常による膣内部の酸性度の低下、糖尿病などの消耗性疾患にかかったときに起こりやすい状態になる。

子宮内膜症

症状

子宮内膜症は月経時の腰痛、下腹部痛、下痢や便秘などがおもな症状だが、進行すると癒着が起こり、不妊症の原因になったり、卵巣に血液がたまって卵巣のう腫の原因になる。

原因

子宮内部の粘膜が月経のさい、出血しながらはがれ落ちるのは正常なことである。しかし、この子宮内部の粘膜と同じ組織細胞が、子宮筋のなかや子宮の外側、卵巣のなか、直腸の周辺などにあって月経のさいに出血する。
本来子宮の内側にあるべき組織がなぜ違う場所にあるかということはわかっていないが、生まれつきという説と、月経の出血が一部逆流して別の場所に内膜細胞の種をばらまいたという、種まき説がある。

治療

症状が軽い場合は医師の指示により、ホルモン剤を8ヶ月から1年ほど服用すると、効果があらわれる。癒着や卵巣のはれなど、症状が進んだ場合は手術が必要になる。

子宮内膜炎

症状

細菌が子宮頸管より上方の子宮に及び、内側の粘膜に感染し炎症が起きる。ひどくなると、さらに上方まで侵入し、卵管、卵巣、腹膜にまで炎症を起こすことになる。おもな症状は発熱、下腹部痛、おりものの増加。

原因

女性が健康な場合、子宮頸管で細菌の侵入を防ぐことができるが、人工妊娠中絶後や流産のあと、産褥期などは細菌が侵入しやすくなる。また、男性の淋菌性尿道炎からの性交感染のほか、最近ではクラミジアなどの病原体による子宮内摸炎が増えている。

治療

治療には抗生物質が有効であるが、生活上の注意として不潔な性交は避けること。とくに人工妊娠中絶後や流産後は十分な休養をとり、出血中は性交を避けることを心がける必要がある。