皮膚の異常

突発性発疹

1歳以下の乳児によくみられる(98%)。生まれて初めての高熱(39度以上)を出したときに起こることが多い。熱は3~4日続き、熱が下がるころに発疹があらわれる。高熱のわりには元気である。

症状と原因

突然、発熱し、眠ってばかりいたり、不機嫌、下痢などの症状がみられ、ときには熱性けいれんもみられる。

熱が下がるころに風疹様の発疹が全身にあらわれ、3日くらいで消失する。ヒトヘルペスウイルス6または7の感染が原因である。

治療

ふつうは発熱の対症療法のみで、余病も併発しない。ただし、けいれんが起きた場合は医師の診察を受ける。

水いぼ

皮膚が半球状に丸く盛り上がった、表面に光沢のある丘疹。中央がへこんで見えることもあり、5歳以下の乳幼児に多くみられる。

症状

体幹や手足に散在することもあれば、固まってあらわれることもある。水いぼ自体にかゆみはないが、アトピー性皮膚炎の子どもがかかると、アトピー性皮膚炎の強いかゆみのためにかきくずして症状を悪化させる。

また、アトピー性皮膚炎をもっている子どもは、皮膚の抵抗力も低下しているため、水いぼもできやすい。いぼが壊れるとラードのような白色の内容物が出て、これがほかの部位に広がり、全身に及ぶこともあるが、放置しても半年~1年で自然に治ることもある。

原因

伝染性軟属腫ウイルスなどボックスウイルスの皮膚感染が原因。集団生活や水泳教室でうつることが多い。

治療

数が少ないうちはピンセットでつまみ取り、消毒する。多い場合は取るか、自然治癒を待つかを医師と相談する。ほかに硝酸銀溶液を塗ったり、液体窒素で凍結する方法がある。

あせも(汗疹)

夏に多い皮膚病の一種。もともとよく汗をかく乳児に多いが、子どもの年齢に関係なく発病する。

症状

子どもに多くみられるのは赤いあせも(紅色汗疹)で、頭、顔、胸、背中、衣類とすれる場所にできる。突然、多数の赤いブツブツができてかゆがり、涼しくなると軽くなるのが特徴である。

原因

高温のとき、汗が十分に出れば問題はないのだが、汗が出る管の出口がなんらかの原因で詰まり、汗が皮膚のなかにたまるために起こる。

治療

軽いうちはベビーパウダーが効果があるが、つけすぎは禁物。かゆみがひどい場合は副腎皮質ホルモン外用剤が有効だが、3日経っても症状がひどい場合は医師に相談する。

予防

汗をかかないように、涼しくしてやること、不注意な厚着、加温を避けること、吸湿性のよいもめん類の衣類を使用することなどが効果的な予防法だ。
シャワーを浴びたり、冷たいタオルで汗をふき取るのもよい。皮膚の乾燥を心がけ、涼しく過ごさせる。

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