2014年 11月 の投稿一覧

黄疸

症状

肝臓障害のさいによくみられる症状で、血液中にビリルビンという黄色い胆汁色素が増加し、そのため皮膚や粘膜が黄色くなる。また皮膚ばかりでなく、眼球の白目の部分も黄色くなり、強い場合にはかゆみを感じる。

原因

黄疸は肝機能が低下することが原因であらわれる症状だが、肝臓に障害があっても茸痘があらわれないケースや、あらわれても軽いケースがある。
また黄痘の強さと病気の重症度とは必ずしも一致しないので、茸痘だけで病気の進行具合を判断することはできない。たとえば急性肝炎の多くは黄痘が比較的はっきり出るが、慢性肝炎や肝硬変では黄痘があらわれないのがふつうである。
また胆石症や胆のう炎ではふつう黄痘はあらわれないが、胆石が胆のうに詰まっているときにははっきりとあらわれる。これは閉塞性茸痘といい、胆汁の出口がふさがることが原因である。

診断するには血縮小のビリルビンを測定する。ビリルビンには間接型と綻接型があり、赤血球が破壊されてでもるのが間接型で、それが肝臓に運ばれて直接型になる。健康な人のビリルビンは直接型と間接型がほぼ同量だが、黄痘が出るとその70~80% は直接型のほうが増加する。
とくに閉塞型の茸症ではそれが著しく、直接型がどリルビン全体の90% 以上を占める。それに対して溶血性の茸痘では間接型だけが増加し、尿にはビリルビンが検出されない。

薬物アレルギー

薬の副作用によって、さまざまな症状が出ることをいう。一時的な発疹やかゆみで治まるケースもあるが、牛命にかかわることもある。注射や服用によって体内に吸収された薬がアレルゲン(抗原)となって、抗原抗体反応を起こすために生じる。
アナフィラキシーショックは、薬物アレルギーのなかでも最も重い症状で、その代表としてペニシリンによって起きるものが知られている。
ペニシリンを注射して五分以内に呼吸困難になり、お、つと意識を失う。そのさい、吐きけや嘔吐、失禁、じんま疹を伴うこともあり、やがて血圧が急速に下がって、放置すれば危険な状態となる。ショックの原因となるのはペニシリンばかりではなく、ほかの抗生物質でも起こすことがある。そのため、医師はアレルギーを起こす恐れのある薬を用いるときには、前もってアレルギーの有無を判断することになっている。以前にアレルギー症状の経験がある人は、そのときのことをくわしく医師に報告するようにしたい。

その他の薬物アレルギー

薬物によるアレルギー症状としては発疹が最も一般的だが、そのほかにも白血球や血小板などの減少や貧血といった血液障害や、ぜんそくなどの呼吸器症状、肝臓や腎臓、胃腸の障害、筋肉・関節痛、視力・聴力障害などさまざまな症状があらわれる。
これらのアレルギー症状を避けるためには、医師からの薬に関する指示を必ず守ること、市販薬は説明書をよく

肺気腫

肺のなかでガス交換を行っている肺胞が破れて、肺全体が膨張する病気である。発病するのは男性に多く、女性のおよそ10倍といわれる。比較的高齢者に多い病気でもある。

症状

まず最初に息切れかあらわれ、坂道や階段を上るさいに息づかいが荒くなり、苦しくなる。ぜんそくや気管支炎を合併することが多く、その場合には激しい喘鳴やせき、たんがあらわれる。
さらに病気が進むと呼吸困難をおぼえるようになり、しだいにそれがひどくなって、思うようにからだが動かせなくなる。また、このころになると胸郭の膨張や唇のチアノーゼ、爪のバチ状化などがあらわれる。
そして、さらに悪化すると肺動脈に高血圧があらわれて右心が膨張する肺性心の状態になる。肺性心になると全身のむくみや食欲不振、頻脈、強い呼吸困難が起きて、ついには動脈を流れる血液に酸素が不足する一方で、二酸化炭素が蓄積される。その結果、頭痛や不眠、意識の混濁などがあらわれる肺性脳症となる。

原因

肺気腫の原因はよくわかっていないが、肺胞の組織がなんらかの理由で壊れやすくなることが基本的な原因とされている。これをうながす誘因としては、老化に伴う萎縮、細菌の感染、肺動脈や気管支動脈の硬化による栄養障害などがあげられるが、とくに窒素酸化物やオゾンなど有害刺激物質の吸入や喫煙習慣が大きな原因となっているといわれる。

診断

診断には胸部X線撮影のほか、呼吸曲線(スパイログラム) や動脈血のガス分析など肺機能検査が行われる。肺気性はX線撮影では陰影が映らないため、肺機能検査のデータは診断だけでなく、病気の程度を知るうえでもきわめて重要な情報となる。

治療

一度破壊された肺胞は、治療によって回複させることはできない。したがって肺気腫の治療は、病気の進行を阻むことが中心となる。そのために最も重要なことは、喫煙者はまずたばこを吸わないことである。
また気管支炎など合併症がある場合には、その病気の治療を進めると同時に、肺気腫の急性化と悪化をまねくかぜの予防にもつとめなければならない。とくに、ひどい息切れ、せきやたんの増加、発汗、頭痛、頻脈、不眠、乏尿などの症状があらわれた場合には、すぐに専門医の治療を受ける必要がある。

肺気腫の薬としては、抗生物質や去たん剤、気管支拡張剤、抗コリン剤などが必要に応じて用いられる。そのほかたんの出やすい姿勢をとってたんを出す体位を整えたり、息切れを軽減するための呼吸リハビリテーションを行うことも必要となる。なお食事の注意としては、栄養と水分を十分に補給し、たんばく質に富んだ食事で体重の維持を心がけるようにしたい。